「警察副署長酒気帯びで検挙さる」に一言

 取り締まるべき側の警察官、それも部下に指示すべき立場の副署長が酒気帯びで検挙されるなど言語道断であろう。
 
 報道によると、5日午前1時40分ごろ守山警察署の副署長が同署駐車場で、置いていた自家用車を酒気帯び状態で運転。約3km離れた店で夜食を取った後、車を戻しに来たが、地域課員が酒臭いことに気づき、検査したところ呼気1リットル中に0.25ミリグラムのアルコールが検出され検挙されたものである。

 この副署長は、交通部門の経歴が長く、愛知県警本部の交通安全教育推進室長を務め飲酒運転の取り締まり経験もあったとのことである。

 副署長の立場としては全く弁解の余地はないわけであるが、普段の仕事は署長の補佐をし、署員の不祥事等監督する立場である。
 おそらく月1回の「訓示日」には署員の前で「警察官であることを十分自覚して、不祥事を起こさないよう細心の注意を払ってほしい。特に最近は飲酒運転撲滅も叫ばれているので、飲酒しての車の運転は絶対にしないようにしてもらいたい」くらいは言っているはずである。
 監督指導する立場の副署長が、自ら飲酒運転を実践して悪い見本を見せるなどとはもっての他であろう。

 しかし、地域課員の英断はたいしたものである。
 推測であるが、この地域課員は副署長の車を知っていたはずであり、車が署の駐車場に帰って来た時、副署長だと気づいたはずである。
 深夜に副署長が来たわけであるから「何事かと」挨拶をするため、副署長の元に行ったのではないのか?
 そこで酒気を帯びていることに気づいたものと思われる。
 すぐ検挙に至ったわけでなく、ことの内容は直接に監督指導されている副署長の飲酒運転である。
 事は重大である。
 地域課員は当直主任に報告し、当直主任も判断に迷ったはずであり、署長に一報を入れて裁断を仰いだものと思われる。

 署長もこの件を隠蔽し、もし発覚した場合、後の騒ぎを考えると大変なことになると考え、県警監察官室に相談したものと思われる。
 その後、やはり検挙という形になったものと推測するのである。

 普通、直属の上司がこのような行為をやれば、見て見ぬ振りをするのが定番であるが、この地域課員は生真面目に当直主任に連絡を入れたのであろう。

 当たり前の職務で、これについてとやかく言わないが、この地域課員は将来の出世は絶望ではないのか?
 大体組織の人間は、仲間を裏切る(この場合、飲酒を連絡した行為)ことをすると、冷遇される傾向があるので危惧するわけであるが、そのようなことが無いよう願うだけである。
 
 また、もう一つ推測できるのは、この副署長の言動である。
 普段偉そうに振る舞い、署員に対しては頭ごなしにものを言ったり、言っていることと行動が伴わず、署員から嫌われていたのではないだろうか?
 ヒョットすると過去にも飲酒運転をした経験があり、それを知っている署員がいたのではないのか? 
 そのため機会があったら検挙してやろうと思っていたのではないのか?

 と、小説の世界を連想するのである。
 まさに、作家横山秀夫が描く警察小説の中に出てくる事案ではある。

 書類送検されるとの報道であるが、懲戒処分が出る前にこの副署長は辞職するであろう。

 最後に、中国の古典に、次のようなものがあるのを思い出した。
 貞観政要(じょうがんせいよう)の中にある文で

 流水清濁在其源

 というもので、「流水の清濁はその源に在り」
 「源」とは組織のトップを指している。
 トップがまともであれば、おのずから部下も真っ当な部下になる。
 トップが出鱈目であれば、自然にそれが部下にも感染していく。
(貞観政要とは、唐の呉兢著で、唐の太宗と重臣とが政治に関して論じたものを40門に分けて類編された書で10巻からなる)

 というものであり、組織の幹部は常に己の言動に注意をし、ことの是非を正しく判断する能力をもっていなければその資格はない。
 (少し偉そうぶりました。ごめんなさい)
 
 

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